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わかりにくいことばのはなし

「炎症」ってなに???

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今日は「わかりにくい医療用語」注射シリーズ第2弾でいってみます。
医療者にとっては当たり前だけど、患者さんにとっては知らなくても当たり前な言葉を解説して、わかりやすい言い方を考えるこのコーナー。

今日は「炎症」ニキビです。

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なんか痛いなぁ、腫れてるなぁと思ってお医者さんにいくと、、、

 「あ~炎症で赤くなってるねぇ」
 「ちょっと炎症がひどいですね、お薬出しときますね。」
 「ぶつけて周りが炎症になってますね。」
 「炎症があるから、なかなか動かしにくいですねぇ。」

とか言われることってよくあると思います。

そう、何でもかんでも「炎症」のせいにされちゃうんです!
この「炎症」っていったい何なんでしょうか???

ちなみに僕は、高校生の時かなりひどい腫れのことを「炎症」ニキビって思ってました。
でも医療関係の人が使う「炎症」って言葉には、実はきちんと意味があります。

「炎症」とは、
「何らかの原因」によって
 ・赤くなっている
 ・腫れている
 ・熱がある
 ・痛い
 ・動きが悪い

の5つの症状をまとめた言葉で、5つの全てに当てはまらなくてもそのうちのいくつかに当てはまれば「炎症」といいます。(ちなみに、この5つの症状は「炎症の5大徴候」っていって医療の世界では超ウルトラ基礎知識easyなんです。だからといって、当たり前のようにポンポン使ってしまうのは良くないですね。)

ところで、さっきから「何らかの原因」とか言ってぼやかしてましたけど、これも大きく3つに分けられます。

 ・ケガをした、ヤケドしたなど(物理的刺激)
 ・薬品がかかった、毒に触ったなど(化学的刺激)
 ・細菌やウイルスに感染したなど(生物学的刺激)

よく考えてみると、この3つ以外で腫れてきたり、赤くなったりすることってなかなかないんじゃないでしょうか。

つまり炎症とは、
3種類のうちどれかの原因によって5種類のうちいくつかの症状が出ている状態のことです。

ということは、
炎症を治すには、2種類の方法が考えられます。
原因を取り除く(原因療法といいます)
症状を抑える(対症療法といいます)

ケガをした、ヤケドしたなどの場合は、原因を取り除くっていってももう済んだことなので、原因療法はできませんので、「次から気をつけましょうね医者」とか言いながら、痛みを和らげる、腫れを抑えるなどの対症療法をします。

細菌感染が原因の場合には、まずは細菌を殺す薬(抗生剤おくすり(ブルー)についてはこちら)を使って原因療法をしながら、痛みを和らげる、腫れを抑えるなどの対症療法もします。
この場合は対症療法だけしていても、原因が取り除かれなければいつまでも治りません!

このように、言葉は同じ「炎症」でも、原因や出ている症状によって治療法が変わってきます。

ですから、「炎症ですね」って言うよりは「○○が原因で○○になっているからこの治療をします。」という説明が親切かなって思います。

今日は、よく聞く「炎症」っていったい何なのかについてのお話でした。

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