長久手の佐々木歯科医院のブログです。

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おくちのなかのはなし

歯のしくみ

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歯は口の中に見えている部分(歯冠)とあごの骨に埋まっている部分(歯根)に分けられます。

歯冠の部分は、人間の体の中で一番硬い「エナメル質」というもので覆われています。
どれくらい硬いかというと、地球上で一番硬いダイアモンドを10とすると7くらいです。
ちなみに、鉄は4です。
この硬い「エナメル質」のおかげで、いろんなものを咬むことかできるのです。

一方、歯根の部分は「セメント質」というもので覆われていて、さらにその周りを「歯根膜」という軟らかい組織が覆っています。
この「歯根膜」は歯が埋まっている骨と歯根の間にあって、ものを咬んだ時にショックを吸収して歯に大きな力がかかりすぎないようにしたり、ほんの少しの力でものを咬むことができるように調整したりする重要な膜です。

今度は歯の中にいってみましょう。
「エナメル質」と「セメント質」に覆われた歯の中身はどうなっているのでしょうか?
覆ってるという以上は覆われているものがあります。
これを「象牙質」といいます。
「象牙質」も骨に較べれば十分に硬い組織ですが。「エナメル質」に較べればはるかに軟らかく、虫歯菌に溶かされやすい部分です。
外から見ると小さな虫歯でも中で広がっていることがあるのは、外側にある「エナメル質」は虫歯菌に溶かされにくく、中にある「象牙質」は虫歯菌に溶かされやすいからです。

では、象牙質の中はどうなっているのでしょう。
そこはもう、歯の中心です。
歯の中心には神経があり、これを「歯髄」といいます。
骨の中心には「骨髄」があるように、歯の中心には「歯髄」があります。
この「歯髄」があるおかげで、歯が何十年も健康にそこにあり続けることができるのです。

しかし、虫歯がひどくなってしまうと、この「歯髄」が邪魔になってきます。
いわゆる虫歯の痛みはこの「歯髄」によるものがほとんどで、ときにものすごい痛みが出ます。
歯が健康であり続けるためになくてはならない「歯髄」ですが、ひとたび虫歯菌に感染してしまうと、痛みや感染が「歯髄」を伝って骨にまで進んでしまうため。「歯髄」を取る治療が必要になります。
この治療のことをよく「神経を抜く」といったりします。

「歯髄」を取った歯は、適切な治療が行われれば、「歯髄」のある歯と同じように使うことができます。
しかし、今まで「歯髄」を伝って歯の中に運ばれていた栄養が運ばれなくなってしまうため、どうしても神経のある歯に較べると寿命が短いです。

このため私達歯科医は、いつまでも健康な歯を残すために、痛くなったら治療するのではなく、虫歯がなるべくできないように、定期的にお口の中を観察させていただく必要があると考えています。
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