長久手の佐々木歯科医院のブログです。

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おくちのなかのはなし

硬いものは丈夫か

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前回、エナメル質が硬いという話をして思いついたのですが、皆さんは「硬い」という言葉を聞いてどういったことを連想されますか?
コンクリート、岩、氷、等々。。。

ぶつかると痛そうなものばかりが思いつくのではないでしょうか。

一般的に硬いものは、壊れにくいような感じがしますが、硬ければ硬いほど丈夫かというと、実はそうではありません。

「硬い」と「丈夫」ってのは必ずしも比例しないことがよくあるんです。

例えば、形が変化しないことが「丈夫」だとするならば、窓ガラスと野球のボールでは明らかに窓ガラスの方が硬いですが、結果は皆さんご存知の通りです。

窓ガラスの方が丈夫なら、のび太は神成さんに怒られないわけです。。

歯科では人工的に歯の代わりを作ることが多いので、その材料には当然硬さが必要ですが、それと同時に「丈夫さ」が必要になってきます。
いくら硬くても、すぐに壊れてしまっては意味がないわけです。

この「丈夫さ」を知るには、「もろさ」について考える必要があります。

「もろさ」とは、物体に大きな力を加えたとき、変形せずに割れてしまう性質のことです。

例えば、窓ガラスはすぐに割れて破片になってしまいますが、その破片同士をつなぎあわせるともとの形に戻ります。破片は曲がったり、伸びたりはしていないわけで、つまり「変形せずに割れている=もろい」ということになるんです。
くどいようですが、歯科材料はいくら硬くてももろくては困るんです!

研究者の方々のおかげで、材料の発展はめざましく、年々すばらしい商品が発売されます。
少し前まではプラスチック(正確にはレジンといいます)で奥歯の治療なんてもってのほかといわれてましたが、最近のプラスチックは非常に硬く奥歯でも十分に使えます。

硬く、丈夫で、自然な白さで、さらに欲を言えば、歯にしっかりとくっつくような材料がこれから登場してくるかどうか。
考えただけでワクワクします!

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